無意識の心理-深層心理学-深層心理学の方法-了解法(1) [無意識の心理-深層心理学]

性的の習慣が原因でシカメツラが生じたというのは、
実験でたしかめたわけでなく、多くの似た例を集めた結果、
結論を出したものでもない。

自分の気持ちから推察して、原因結果のつながりを
考え出しているのである。

日常、われわれは、あの人が自動車にのりたがらないのは、
ひどい交通事故を経験したためだ、というような判断をする。

他人も自分と同様の考え方、感じ方ををするという
前提にたって判断をする。

むろん、自然科学の場合と同様な仕方で、
この因果関係を決定しようとする人もあるであろう。

自動車事故の経験をした人の例を集める。

そのうちから、自動車にのりたがらぬ人が
何パーセントいるのかを調べる。

全くそんな経験のない人のうちで、自動車にのるのを嫌がる者が、
何パーセントあるのかを調べる。

自動車事故をしたほうが、自動車にのるのを恐れる確立が
多いという結論が出るかもしれない。

われわれの統計のできない、ただ一回の事件について、
主観的に自分をあいての位置において原因を考えるのが、
普通であるが、この共感とか了解ということは、
自然科学では極力排するべきものとされているものがある。

ところが、人間心理を明らかにするためには、むしろ共感とか
了解を積極的に用いるべきだという主張がある。

ディルタイシュプランガーなど<了解心理学派>である。

自然は説明されるが、精神生活は了解されるべきものと
彼らは考えた。






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